オスグッド

オスグッド病

オスグッド病(Osgood-Schlatter病)は、10~15歳成長期スポーツをやっている子供に多い症状です。
バレーボール・バスケットボール・サッカーなどの跳躍ボールを蹴るようなスポーツにより多く発生します。
中には、全く運動をしていないのにオスグッド病が発生する子供も見られます。

大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)の力は、膝蓋骨を経由して膝を伸展させる力として働きます。
膝を伸ばす力の繰り返しにより、大腿四頭筋が膝蓋腱付着部を介して脛骨粗面の膝蓋腱付着部骨軟骨牽引します。
脛骨粗面の成長線に過剰な負荷がかかり、成長過程でまだ柔らかい成長軟骨部が剥離することでオスグッド病が生じます。

<症状>

脛骨粗面(お皿の下の骨)が徐々に突出してきて、痛みを訴えます。
場合によっては、赤く腫れたり、を持ったりします。
変形が進むとコブのように出っ張ってしまい触っても痛みを感じますが、ぶつけたときは激痛で動けなくなるほどの痛みを感じます。
この変形は大人になっても残ってしまうため、変形になる前に対処しなければいけません。

私は長らくサッカーをやっていたのですが、やはりオスグッド病のチームメイトは何人かいました。
そのうちの一人が、大事なリーグ戦前だからとオスグッドの痛みを我慢して練習をしていました。
その結果、痛みが悪化してまともにボールを蹴られる状態ではなくなり、リーグ戦には出ることなく終わりました。

更に変形が進みつつあったことから、その後の練習も2か月ほど休むことになってしまいました。
結局、大人になった今でも変形は残り、膝をついたりぶつけたりして痛めることもあり、かなり不便だという話を聞いています。

<治療法>

電気療法・手技療法を使い、痛みを出している炎症を抑え大腿四頭筋の柔軟性を出すことでこれ以上の悪化を防ぎます。
大腿骨・膝蓋骨・脛骨の協調性が悪いために、より大腿四頭筋にストレスをかけていることもあるため、その場合はそれらの骨の協調運動をスムーズにさせる治療も行います。


オスグッド病はあまり酷くなると、長期間スポーツを休まなくてはならない場合も出てきます。
また、1度起こってしまった変形は大人になっても残り、膝のトラブルの原因となるため、いかに変形を起こさずに治すかが大切になってきます。
お子様の訴えや走り方の変化などに注視し、少しでも症状がある場合は変形が始まる前にすぐに治療を開始しましょう!