ぎっくり腰(急性腰痛)の症状・原因・起こった時の対策

腰痛

「ぎっくり腰」は、腰部に突然の激しい痛みを伴う症状で、多くの人が経験したことがある、また誰にでも起こり得る問題です。

ぎっくり腰の正式な名前は「急性腰痛症」ですが、一般的にはその突発的な症状から「ぎっくり腰」という名前で呼ばれています。

この症状は、ある日突然腰に強い痛みが走り、日常生活に支障をきたすことが多く、特に冬の季節に発生しやすい傾向があります。

今回は、ぎっくり腰の症状、原因、発症時の対策について詳しく説明し、さらに冬にぎっくり腰が起こりやすい理由についても触れていきます。


1. ぎっくり腰の症状

ぎっくり腰の最大の特徴は、その急激な痛みです。発症時には、以下のような症状が見られます。

  • 急激な痛み: 突然、非常に鋭い腰痛が起こり、動けなくなることがあります。特に、腰を曲げたり、伸ばしたりする動作でより腰痛が強く感じられます。
  • 動作制限: 腰痛のため、腰を動かすことが困難になり、通常の生活動作(立ち上がる、座る、歩く)すらままならないことがあります。
  • 痛みの場所: 腰痛が起こるのは腰の中心部が一般的ですが、坐骨神経痛のように臀部(お尻)や太ももの裏側に放散することもあります。これは、腰部の筋肉や靭帯、神経が影響を受けているためです。
  • 筋肉の硬直: 腰の周りの筋肉が緊張し、硬直するため、可動域が制限されます。これにより、無理に動こうとすると腰痛が増すことがあります。
  • 歩行困難: 腰痛のため、歩行が不安定になり、腰を反らせることができなくなります。


これらの症状は、通常数時間から数日で軽減し、適切な治療やケアが行われれば回復が期待できます。しかし、腰痛再発のリスクも高く、根本的な原因に対処しない限り、繰り返し発症する可能性があります。


2. ぎっくり腰の原因

ぎっくり腰が発症する原因はさまざまですが、主に以下の要素が関与しています。

2.1 筋肉や靭帯の急激な負担

ぎっくり腰の多くは、腰部の筋肉や靭帯に急激な負担がかかることによって発生します。
特に、以下のような動作が引き金となることがあります。

  • 重い物を持ち上げる時: 腰を曲げて重い物を持ち上げると、腰の筋肉や靭帯に強い負担がかかり、ぎっくり腰を引き起こすことがあります。
  • 急に動いた時: 体を急にひねったり、素早く立ち上がったりした時に、筋肉や靭帯が対応しきれず、痛みが生じることがあります。
  • 不自然な姿勢で長時間いる時: 姿勢が悪い状態で長時間座っていたり立っていたりすると、腰に負担がかかり、筋肉が疲労してしまいます。その結果、ぎっくり腰を引き起こすことがあります。

これは私の経験則ですが、床に落ちたものを拾う・洗面台で口をゆすぐためにかがむなど、日常の何でもない動作が原因でぎっくり腰になる患者さんも多く見受けられるので、そういった動作でも注意が必要です。

2.2 筋力不足

腰部の筋肉や腹筋、背筋などの筋力が低下すると、腰にかかる負担を支える力が不足し、急な動きでぎっくり腰を引き起こすことがあります。
これは特に、高齢者や運動不足の人に見られやすい原因です。

2.3 姿勢の悪さ

長時間、座りっぱなしや立ちっぱなしの状態が続くと、腰に不自然な圧力がかかり、筋肉や関節に負担がかかります。
これが慢性的な腰痛につながり、最終的にぎっくり腰を引き起こす可能性があります。

2.4 椎間板の問題

腰の背骨の間には「椎間板」と呼ばれるクッションのような部分があり、この椎間板が圧迫されると腰痛が発生します。
椎間板ヘルニアが進行している場合、ぎっくり腰を引き起こすリスクが高くなります。

2.5 過去の怪我や障害

以前に腰を痛めたことがある場合、その後遺症や弱点が再発することがあります。
例えば、過去に腰痛を起こしたことがある、転倒した経験がある人は、その部位が再度痛むことがあります。


3. ぎっくり腰が起こった時の対策

ぎっくり腰が発生した場合、まずは適切な対処を行うことが重要です。以下は、発症直後に行うべき基本的な対策です。

3.1 安静にする

ぎっくり腰を発症した直後は、無理に動こうとせず、できるだけ安静にすることが大切です。
痛みがひどい場合は、横になって休むことが推奨されます。
無理に立ち上がったり歩いたりすると、症状を悪化させる可能性があります。

3.2 腰を冷やし過ぎない

急性期の腰痛には、冷却療法が有効だと言われてきましたが、最近の研究でその常識が変わってきました。
冷やすことで感覚を麻痺させて、痛みを感じなくすることはできますが、実はそれが回復を妨げることになります。
ぎっくり腰発生後、炎症が起こりますが、この炎症が起こることで体の回復機能のスイッチが入ります。
そのため、過度に冷やすことは腰痛回復にはマイナスとなってしまいます。

3.3 腰部をサポートする

腰部に負担をかけないように、サポーターやコルセットを使用することも有効です。
ただし、長時間の使用は筋力の低下を招く可能性があるため、適切なタイミングで使用することが重要です。

3.4 早急に施術を受ける

ぎっくり腰が起こった場合、なるべく早く施術を受けると、回復は間違いなく早くなります。
ぎっくり腰の場合、痛みを起こさないようにと筋肉が硬直して体を守ろうとしますが、その硬直がさらに腰に負担をかけるという悪循環に陥ります。
そのため、悪循環を抜けるべく早急に施術をしてあげることが非常に重要になります。


4. 冬にぎっくり腰が起こりやすい理由

冬になると、ぎっくり腰が増える傾向があります。
これにはいくつかの理由があります。

4.1 寒さによる筋肉の硬直

寒冷な気温は、筋肉や靭帯を硬直させます。
特に腰周りの筋肉が冷えると、柔軟性が失われ、急な動きや無理な姿勢が原因でぎっくり腰を引き起こすことがあります。
寒い日は特に体を温めることが大切です。

4.2 運動不足

冬は寒さや天候の影響で屋外での運動が減ることが多く、筋肉が衰える原因となります。筋力が低下すると、腰への負担が増し、ぎっくり腰を引き起こしやすくなります。

この季節はぎっくり腰がとても多くなる時期で、当院でも多い時では1週間で3人のぎっくり腰の患者さんが来院されました。
幸いどの患者さんも、ぎっくり腰直後にご来院されたため、1週間たたずに問題なく通常の生活が送れる程度まで回復されました。
ぎっくり腰の方の中には、骨盤の不具合が原因で腰痛になっている方も多く、ある患者さんはAKA療法(骨盤調整)を行ったことで、来院時全く普通に立てなかった状態から、施術後には普通に歩くことが可能になる方もいます。

逆に、放っておけば治ると放置した結果、内部で起こった傷がうまく治りきらずに古傷のような状態になり、頻繁にぎっくり腰を起こすようになった方をたくさん見てきました。
そうならないためにも早めのケアが大切です。

千歳船橋いのうえ接骨院はAKA療法という特殊な技術を使って行う、ぎっくり腰や腰痛への施術を得意としています。
ぎっくり腰・腰痛でお悩みで、接骨院・整骨院・整体をお探しの方は、ぜひ千歳船橋いのうえ接骨院へご来院下さい。

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